訪問看護サービスとは
看護師や理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といった国家資格を持つスタッフが自宅まで来て、利用者の体調管理をサポートする、それが訪問看護のサービスです。訪問看護サービスがあれば、在宅で安心して療養やリハビリをすることができたり、不安なく看取りを迎えられるようなサポートを受けることができます。
しかし、家庭というプライベートな空間に、資格を持っているからと言って全くの他人が入ってくるのは抵抗感があるという人もいるでしょう。そのため、訪問看護サービスを利用する場合には、条件に見合った信頼できる訪問看護事業所を探す必要があります。事業所の立地やスタッフの人数などはもちろんですが、希望するサポートに適したスキルを持つスタッフがどれくらいいるのか、主治医との連携は取れるかなども重要です。
それだけでなく、スタッフそれぞれにプライバシー保護の意識があるか、病状管理だけでなく利用者本人や家族の気持ちに寄り添った対応をしてくれるかなども重要なポイントとなります。
訪問看護における質の高いサービスとは
一人一人へのニーズへの対応
訪問看護のサービス内容は、基本的にはどの事業所も同じサービスを提供できることになっています。そのうえで、事業所ごとの特色を出すために専門性をより高めている事業所などがあります。訪問看護を利用する人は、さまざまな状況で訪問看護を必要としています。そのため、一人一人のニーズに合わせた対応ができる事業所を選ぶ必要があります。
たとえば、リハビリをメインとした訪問看護のサポートを受けたいという利用者であれば、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といったリハビリに関する国家資格を取得したスタッフが揃っている訪問看護事業所を探します。
また、看護師がいれば、どのような症状にも対応してもらえると思いがちですが、実際には看護師のスキルはさまざまです。精神疾患が得意な人、認知症の対応経験が豊富な人、ガンや難病などの医療的ケアのスキルが豊富な人などなど…。専門性の高い事業所を選ぶことで質の高いサービスを受けることができます。
長期的な関係性の構築
訪問看護サービスを利用するきっかけはさまざまですが、長期的な利用となる場合も少なくありません。たとえば、褥瘡の処置や痰の吸引、人工肛門のストマ交換などなど、医療的ケアの必要があって訪問看護を利用したり、思うように体が動かせなくなってしまったという人のための訪問リハビリなどがあげられます。このような場合は、当然医療的ケアができる看護師や理学療法士など、専門的な知識を持ったスタッフに訪問してもらうことになります。
しかし、いくら専門的な知識を持って、スキルがしっかりしていても、利用者一人一人をしっかり理解しようとしないスタッフの場合は、長期的な利用をしていくことが難しいでしょう。
マニュアル通りのケアにとどまらず、利用者一人一人の要望に合わせたケアを行うという心構えがスタッフに浸透している事業所が、質の高いサービスを提供してくれる事業所といえます。そうした事業所のスタッフと出会ってはじめて、長期的な関係を築くことができます。
資格を持ったスタッフの存在
訪問看護事業所が提供するサービスは、基本的には内容はさほど大きな違いはありません。しかし、リハビリに特化している、精神的な病気のケアに特化しているなど、その事業所ごとに得意分野があって、それぞれの専門性によって事業所の特徴を出しているという場合が多いです。
得意分野・専門性の高さは資格を持ったスタッフの配置によって決まってきます。訪問看護サービスのメインとなるのは、看護師の資格を持つスタッフです。
訪問看護でリハビリを行いたいという利用者さんであれば、リハビリの専門職である理学療法士や作業療法士といった資格を所有するスタッフとの関わりが欠かせません。
費用の透明性
訪問看護は主治医から勧められて利用し始めるという人が多いです。それ以外では、自治体の福祉課やケアマネージャーなどに相談して、訪問看護の利用を始めるというケースもあります。利用者の要望に合わせた訪問看護サービスに出会うことが重要ですが、もうひとつ重要なポイントとして訪問看護サービスを利用する場合の費用も忘れてはなりません。訪問看護は、医療保険か介護保険のどちらかを使って利用することができますが、どちらを利用するかによって費用が変わってきます。
また、各市町村ごとに適用される地域区分や、サービス内容による加算項目、保険適用外の費用など、さまざまな項目が関わってきます。そのため訪問看護サービス利用の際には、費用の内訳がしっかりとわかっている必要があります。
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